2013年9月8日日曜日

恐るべきストーカー男『耳をすませば』の天沢聖司に見る恋愛の駆け引き

『耳をすませば』とは?




好きなひとが、できました。
 

好きなひとが、できました。
『耳をすませば』は、柊あおい原作、近藤喜文監督のスタジオジブリが製作した劇場アニメである。

「好きなひとが、できました」

という糸井重里のキャッチコピーで有名。




どんなストーリーなの?




 

主人公の月島雫(画像右)は読書が大好きな中学3年生の女の子。

あるとき、図書館で読んだ本の貸し出しカードに毎回【天沢聖司】という名前があることに気付き、その人物に想いをめぐらせるようになっていく。

そしてある日偶然その天沢聖司に出会い、しだいに彼に惹かれていく……という物語。




 

そんなあまずっぱい物語なのです。




しかし、もう一人の主人公【天沢聖司】の視点で見た場合、この青春物語は全く違う様相をみせる。




こちらが問題の男 天沢聖司(15)

こちらが問題の男 天沢聖司(15)
一言も会話したことの無い、クラスも違う同級生である雫に惚れてしまい、様々な工作を施し、接近していく。

たった1年で雫をモノにしてしまった彼の恋愛テクニックはまさにジゴロそのもの。

その凄まじい恋愛テクを以下に紹介していく。




① 繰り返し名前を刷り込む。





雫が読みそうなファンタジー系の本を先回りして借り、自分の名前をカードに記入

雫が読みそうなファンタジー系の本を先回りして借り、自分の名前をカードに記入
まだ会話もしたことがない2人。

雫が図書館通いをしていることを突き止めた聖司は

『読書好きな雫がまだ読んでいない本を、片っ端から借りて図書カードに名前を書き込む』

という行為に出る。




またこの人……これも読んでる……


またこの人……これも読んでる……
.
聖司の目論見どおり、雫は謎の男『天沢聖司』に興味を抱いていった。

雫のすでに読んだ本は借りないように、一冊、一冊カードを抜いてはチェックし、戻す……という作業を延々と続けたはずだ。狂気すら感じる。




② 初対面で相手の感情を大きく揺さぶる。





「おまえさあ、コンクリートロードはやめたほうがいいと思うぜ?」

「おまえさあ、コンクリートロードはやめたほうがいいと思うぜ?」
雫の作詞した「カントリーロード」の替え歌をあざ笑う聖司。

この時点ですでに雫に惚れていて、図書カードの書き込みも行っている。

なのにこのセリフ。この表情である。




なぜ天沢聖司はこんなアクションを取ったのか
 

なぜ天沢聖司はこんなアクションを取ったのか




好悪の感情は、同じ数直線上にある。
 

好悪の感情は、同じ数直線上にある。




嫌われているということは、恋愛の上では最悪の状況ではない。

最悪なのは無関心。

重要なのはどうやって無関心から脱して「好き」「嫌い」という興味の対象になるか。




ただ本を拾ってあげるだけでは、すぐに忘れ去られていたはずである。
 

ただ本を拾ってあげるだけでは、すぐに忘れ去られていたはずである。




聖司は雫の作詞した歌詞を笑うことで、恋愛の土俵にのぼることに成功したのだ。

聖司は雫の作詞した歌詞を笑うことで、恋愛の土俵にのぼることに成功したのだ
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『YANAYATU! なによ!!!』




③ 恋愛心理学でいう「好意の賞賛・非難」の実践




最初に悪評価だったほうが、相手を好きになりやすい
 

最初に悪評価だったほうが、相手を好きになりやすい
そのことを聖司は知っていたのだろうか?




肯定⇒否定されるより、否定⇒肯定されるほうが、意外性が増し、好意を持たれやすくなる







天沢聖司は知ってか知らずか、それを行っている
 

天沢聖司は知ってか知らずか、それを行っている




最初に詩作をあざ笑い、さらに大食いネタでからかいつつ、後半で一気に良いところを見せるという手順を踏んでいる。






「おまえの弁当、ずいぶんデカいのな」(聖司)

女のクセに、よく食うやつだ。
そんなニュアンスを匂わせつつ雫に父親の弁当を返却する聖司。

しかし物語の後半で「わかってるよ。おまえのじゃないことぐらい」と、自らの発言が意図したうえでの揶揄であったことをほのめかせている。




自分のことを嫌っていた人から、急に評価されるようになるとその相手への好意は、急激にUPします。
(一貫して好意を持っているよりも)評価が「悪い」から「良い」に変わった場合が、最も相手に好意を持つのです。







マイナスに感情を大きく揺さぶってから、優しくすると相手には好意を抱かれる。

マイナスに感情を大きく揺さぶってから、優しくすると相手には好意を抱かれる。
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冷たくした後に、優しくする……。

やくざやホストだけでなく、洗脳技術としてもしっかり確立されているこの法則。


つくづく中学生のやることではない。




感情を揺さぶられるというのは、ある種の麻薬。
感情を揺さぶられ続ける限り、女性はあなたから離れる事はありません。

 








それで雫はオちた。




④ 音楽による演出 『Take Me Home, Country Roads』をあらかじめ練習している聖司




聖司に対する嫌悪感が一気に払拭されたと思われるこのシーン





中学生が即興で『Take Me Home, Country Roads』をバイオリンで弾けるわけが無い。

きっと『コンクリートロード』の替え歌を拾い読みしてから必死こいて練習したのだろう。

そして茶でも淹れてやればいいものを、『下にいる』ことを伝達してから階下でバイオリンの製作を始める聖司は何なのだろうか。

『バイオリンなんか作れちゃう俺』

をアピールするために、

『練習した曲を偶然を装って披露』

するために待ち構えていたと言われても反論は出来まい。
 
 
⑤ 周囲の空気を『公認化』する。


雨の振る昼休みは誰も外に出られない。クラスの全員がそこに居るのが、確実にわかっているのだ。



わざわざそんな状態を選択し、男子にむかって爆弾を投げ渡す聖司。



「月島、いるかな」


「月島、いるかな」
誰にでも理解できることだが、外部の男子が、クラスの女を呼び出す。それは凄まじい爆発を生む。それが普段男っ気がまったく無い、雫だとわかれば尚更だ。

事実、クラスに鳴り響く「オ・ト・コ!」「オ・ト・コ!」コール。



ある形成された仲間からの圧力を「ピア・プレッシャー」といい、 *「ピア」とは、同じ立場の仲間という意味です。






周囲の「付き合ってんだろ、お前ら」という空気に煽られる雫。


周囲の「付き合ってんだろ、お前ら」という空気に煽られる雫。
雫は周囲に煽られたから、聖司を好きになったわけではない。

わけではない。……だが、

少なくともこのオトコ・コールによって「退路を断たれた感」は覚えたのではないだろうか。

淡く、ほのかな好意……尊敬……憧れ……。

そんな感情を一瞬にして『オトコとオンナ』『交際』『カップル』という生の現実に引き摺り下ろし、雫にそれを認識させた聖司は鬼である。



そして・・・・・・・・・・・・・・・・・・





その時の、杉村の……



⑥ 運命を感じさせる言葉



「雫に早く会いたくてさ、何度も心の中で呼んだんだ。『雫ー!!』って。そしたら本当に雫が顔を出すんだもん。すごいよ、おれたち」

「雫に早く会いたくてさ、何度も心の中で呼んだんだ。『雫ー!!』って。そしたら本当に雫が顔を出すんだもん。すごいよ、おれたち」



夜明け前に女の自宅前で張っていた事は確かにすごいが……。
雫が顔を出したのは本当に偶然なのだろう。

それはたしかに凄い。
どのくらい凄いかというと、雫があそこで目を覚まさなかったら、聖司はいったい何故あんな時刻に、あんな場所をうろついていたのか…? という、かなり嫌な疑問が残るラストシーンになっていた可能性があるくらい、凄い。

ゴミ漁りしていて雫が出てきてテンパッた訳ではあるまいな、聖司。



それはともかく、皆さんもチャンスがあったらすかさず『2人の運命』を感じさせる言葉を臆面なく吐きましょう!!

セリフのタイミングって本当に重要ですヨ! ストーキングの誤魔化しにも使えるぞ。




ところで・・・!!

私達DualBliss初の企画の開催が決定しました。詳細は以下になります。



 
”最高の出会いをあなたに”私たちが誇る自身のプランです。


 現在日本は、女性の社会進出や晩婚化の影響で
5人に1人が一度も結婚することがなく人生を終えてしまう時代になりました。
これをお読みになってくださっている人の中には、恋愛や結婚に幸せを感じないと思われる人もいると思います。
しかし、旅行をする時や美味しいものを食べる時、美しい景色を見に行く時そばに愛する人や家族がいることでそれぞれがより楽しくなることは間違いありません。

 けれども、素敵な相手と出会う機会や場所がない
と思われている方は多くいると思います。
事実日本人の結婚相手との出会いは、職場の同僚か昔の同級生がほとんどを占めています。
しかし、職場や昔の同級生の中には素敵な相手がいない、
他に素敵な相手と出会うような機会がない、
そんな自分はどうしたらいいんだろう・・・?!?!と思いますよね。

 出会う機会がほとんど無いどうしよう・・・。
今回、私達はそんな人に向けて
お酒と美味しい手作り料理を自由に頂きながら行える
映画×合コン=シネコン
を開催し、皆様に素敵な出会いをしてもらうサポートを行おうと思います。

 同じ映画をこの場で一緒に見た、という共通の話題や、
パーティー後半に簡単なゲームを行うことで
恋愛に奥手な人でも
安心して会話を楽しむことが出来ます。
 
 
 
こちらが詳細になっています
 






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by伊藤将人neverまとめ参照

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